口腔外科とは、一般歯科が対象とするむし歯や歯周病以外のお口の周囲の疾患を対象とした診療科です。治療内容は以下内容を初めとして、多岐にわたります。ご不安な点がありましたらお気軽にご相談ください。
抜歯
「口腔外科で親知らずを抜歯した人が周りにいる」という方も多いのではないでしょうか。ひと言で抜歯といっても、難抜歯、埋伏歯・親知らずの抜歯など、さまざまな症例があります。
歯によってはそのままにしておくと、痛みや腫れが出てきたり、歯並びや隣の歯に影響が出ることもあります。
特に親知らずは、みがきにくい場所にあるため、みがき残しが原因でむし歯になりやすい歯です。ずっと生えてこない方もいる一方で、生え方が悪いと、隣の歯に当たり痛みが発生することがあり、抜歯をした方が良い場合もあります。当院では、歯の抜き方のご説明と併せて治療後の合併症についてもしっかりご説明しますので、不安なことはご相談ください。
炎症
むし歯や歯周病など歯を原因とする場合、歯肉などに炎症が生じたりします。歯根の先や歯の周囲から細菌が侵入して感染してしまうためです。
原因となる歯の治療は、再発やあごの炎症の重症化を防ぐ上でとても大切です。もし大きく腫れて痛んでくるなど、悪化してきた場合は、抗菌薬や膿を出すための切開が必要になることがあります。
また、糖尿病などの基礎疾患があると、重症化してしまい、入院が必要になることがあります。
口腔粘膜疾患
「口腔粘膜疾患」とは、歯肉、舌、頬など口の中の粘膜に発症する病気です。よく見られる症状として「口内炎」が有名です。
一般的には身体疲労時や免疫が低下した際に起こることが多いです。通常は1週間程度で治りますが、長く同じ部分に口内炎が続いている場合、OPMDs (口腔潜在的悪性疾患)と呼ばれる、口腔がんになるリスクを伴う病気の可能性があります。
口の中の病気はご自身ではなかなか判断しにくいことが多いため、少しでも不安があれば是非ご相談にいらしてください。
口腔の腫瘍
口の中には、内臓同様、様々な腫瘍が生じます。良性のものだけでなく悪性腫瘍、口腔がんが生じることもあります。
舌、歯肉、頬粘膜、顎骨、唾液腺など出てくることがあり、良性のものは勿論、口腔がんでも初期のものは自覚症状がほとんどないことが多いです。
痛みや食事がしみたり違和感が出たり、首のリンパが腫れてくるなどの症状が長く続いている場合、がんがある程度進行している状態の可能性もあります。
当院では大学病院で口腔外科診療に従事した歯科医が診療を行いますので、ご自身で判断したりせず、いつでもご相談ください。
顎顔面の外傷
「顎顔面外傷」は、顔の皮膚・口の中の粘膜の損傷、顎顔面骨の骨折、歯の破折、歯の脱臼など顔面に負った外傷のことです。原因は、交通事故、作業中の事故、転倒、殴打など様々です。
負傷した部位にもよりますが、審美面での変化も問題となります。とにかく初期対応が非常に重要になります。
早期治療を行うことで機能・審美性の回復も可能ですので、お早めにご相談ください。
顎関節症
下記は顎関節症の3大症状といわれています。
- 口を開けるとき、耳の前あたりでカクッというような音がなる
- 口が開きにくくなった
- 口を開けたり閉じたりするときに顎が痛む
顎関節は耳の前あたりにある関節です。噛み合わせなどが理由で関節円盤(軟骨)を支える筋肉に緊張が加わると、下顎頭の動きにあわせて関節円盤が動かなくなり、痛みや関節音、口が開きにくくなるという症状が現れます。
他にも、生活習慣やストレス、姿勢の悪さなど原因は様々です。顎の運動は生活に関わる非常に重要な役割を果たしています。
トラブルになる前にお早めに当院までご連絡ください。